第29回水郷水都全国会議・霞ヶ浦大会
諫早湾決議
諫早湾開門に係る特別決議
国営諫早湾土地改良事業(通称 諫早干拓)の着工から24年、潮止めから16年が経過するなかで有明海異変と呼ばれる環境悪化と漁業不振がのっぴきならない段階に達している。有明海における年々累積する漁業被害の原因が諫早干拓にあるとして、漁民が排水門の開放を求めた裁判で、福岡高裁の控訴審判決と国の上告断念によって国の開門義務が2010年12月20日に確定し、3年以内に5年間の常時開門を行うことが決まっている。開門開始まで後2ヶ月余りとなった現在、農林水産省は地元長崎県の不同意を理由に、その準備を殆ど進めておらず、予定通り開門ができるかどうか危ぶまれている。農林水産省は、開門方法として、水位を20㎝しか変動させない制限開門に固執しており、しかも5年後には閉門するとしている。これでは、有明海異変を止めて環境と漁業を再生することはできない。
私たちは、宝の海有明海の再生を目指して次の2点を心から要求する。
(1) 政府は、法治国家の大原則を無視することなく、司法の最終決定に従い、排水門の開放を直ちに行うこと.
(2) 農林水産省は、5年間の常時開門が有明海の再生につながる有効な科学的調査となるよう取り組むこと.
第29回水郷水都全国会議霞ヶ浦大会参加者一同
2013年10月14日